
「魚の骨が喉に刺さったかも……」
そんなとき、皆さんはどうしますか?
「ご飯を丸飲みすれば取れる」
「パンを飲み込めば骨が抜ける」
昔からよく聞く方法ですが、実はこれらはおすすめできません。
今回は、喉に魚の骨などが刺さったときの正しい対応と、やってはいけないことについて、耳鼻咽喉科医の立場から解説します。
『マツコ&有吉 かりそめ天国』の医療監修を行いました

先日、テレビ朝日『マツコ&有吉 かりそめ天国』にて、喉に骨が刺さった際の対応について医療監修をさせていただきました。
番組内では、喉に骨が刺さったような痛みがあり、
「ご飯やパンを丸飲みする」
「指やピンセットで取ろうとする」
「お酢を飲む」
といった行動について取り上げられました。
実は、これらはいずれもおすすめできない行動です。
❌ ご飯やパンを丸飲みする
これは特に注意していただきたい方法です。
「ご飯と一緒に飲み込めば骨が取れるのでは?」と思われがちですが、反対に、刺さっている骨をさらに粘膜の奥へ押し込んでしまう可能性があります。
深く刺さってしまうと骨を取り出すことが難しくなり、まれに手術が必要になるケースもあります。
そのため、
「骨が刺さったら、ご飯を丸飲み」は絶対にやめましょう。
昔から知られている方法ですが、安全な方法とはいえません。
❌ 指やピンセットで無理に取る
自分で骨を取ろうとして、喉の奥に指やピンセットを入れることもおすすめしません。
喉の粘膜を傷つけて出血したり、骨をさらに奥へ押し込んでしまう可能性があります。
見えない場所にある骨を無理に探すのは避けましょう。
❌ お酢を飲んで骨を溶かす
「お酢を飲めば魚の骨が溶ける」という話もありますが、お酢を飲んだからといって、刺さった骨がすぐに溶けることは期待できません。
むしろ、傷ついた喉の粘膜を刺激してしまう可能性があります。
「骨が刺さっている感じ」がしても、骨がないこともあります
ここも意外と大切なポイントです。
耳鼻咽喉科で診察してみると、
「骨はすでに取れているけれど、刺さったときについた傷が痛んでいる」
ということがあります。
傷や炎症が残っていると、実際には骨がなくても「まだチクチクする」「何か刺さっている」という感覚が続くことがあります。
逆に、本当に骨が残っていることもありますので、自分だけで判断するのは難しいところです。
では、骨が刺さったらどうすればいい?
基本は、無理に自分で取ろうとせず、症状が続く場合は耳鼻咽喉科を受診してください。
特に、強い痛みが続く場合や、骨が深く刺さっている可能性がある場合は、早めの受診をおすすめします。
また、
「息が苦しい」「唾液も飲み込めない」「強い出血がある」
といった症状がある場合は、通常の診療を待たず、速やかに救急医療機関を受診してください。
まとめ
喉に魚の骨が刺さったときは、
- ❌ ご飯やパンを丸飲みしない
- ❌ 指やピンセットで無理に取らない
- ❌ お酢を飲んで溶かそうとしない
- ⭕ 痛みや違和感が続く場合は耳鼻咽喉科へ
特に昔から言われている「ご飯の丸飲み」は、かえって骨を深く押し込んでしまう可能性があるため注意してください。
「骨が残っているのか、それとも傷が痛んでいるだけなのか」は、ご自身ではなかなか判断できません。
無理に取ろうとせず、気になる症状が続く場合は耳鼻咽喉科で確認してもらいましょう。

